PARFUMS

01:02:23:45

スパイシームスク

肩の上に落ちる初雪は、雪の中に身を放り出していた幼い頃を思い出させます。どっさりと積もった雪の上を転がった記憶は、鈍くなった慣れから抜け出し白い雪の中に飛び込ませ、再び向き合う初雪のときめきの中で始まる踊りは自由で軽快に舞い散ります。

02:59:00:25

ウォータリーフローラル

爽やかな風と草の香りが漂う初夏の夜明け、青い月明かりの下で対話の中に訪れた刹那の沈黙は時間の流れを止めます。互いの時間に閉じ込められたような慣れない緊張感、言葉では言い表せないときめきの感情は、冷たい空気とともに極度の震えとなって近づいてきます。透明な水の上の月明かりに照らされ輝くさざ波はさらに心を揺らし、止まった瞬間の震えは輝く残像として残ります。

10:00:00:01

ソルティシトラス

心の奥から聞こえてくる衝動に駆られ、到着した未知の世界に思い切り身を投げ出します。広大な死海の水面の上を漂っていた魂は、原初の光を放つ光源から自由と向き合います。言葉では言い表せない解放感は、息途絶えようとしていた心臓が再び揺らめくほど、胸がいっぱいになります。

11:30:50:25

グリーンウッディ

無意識に導かれ訪れる絶対的な包容関係は、完全に自分を受け入れさせます。心のこもった言葉と条件のない慰めがもたらす完全な安定感、暖かさは雲の間から漏れる光のように希望を抱かせてくれます。毎日の日常の中で溢れる刺激と他人から感じる消耗的な感情を空にして、自分だけのバランスを取ってさらに堅固な自我を作っていきます。

04:19:37:25

フレッシュメタリック

都会の夜明け、あてもなく道路を歩きながら、漠然とした希望と冷静な現実の間を彷徨います。未来は鮮明に見えているようでもぼやけていて、複雑な感情は降り注ぐ街の明かりと共に混乱の中に引き込みます。明かりの間をさまよい、ふと後ろを振り向いたとき、はじめて今が最も美しい瞬間だったことに気付き、私たちの放浪は輝いています。

00:00:01:25

ドライ ウッディ

果てしなく続く荒廃した砂漠の夜、乾燥した砂風は肌をかすめ、孤独だけが私に絡みつきます。静けさの中、目の前に広がる星の光の隙間から降り注ぐ流れ星は、純粋で輝いていた過去の美しい記憶を思い出させ、心の片隅から感じられる温もりで乾いていた感情を癒してくれます。

00:00:99:00

グルマンフローラル

無数に立ち並ぶ高層ビルの間を鳥のように自由に飛び回る私の中の響きは、従来の通念と規則を打ち砕き無秩序な解放を満喫します。隙間なく自分を取り巻く制度と、鎖から解き放たれる逸脱の瞬間、精製された秩序を破る不埒な想像が花開きます。

00:00:00:25

シプレウッディ

空しさに満ちたベッドの上から始まる思索の時間、闇に染まった路地で私に絡みつくぎこちない空気を思い浮かべます。0.25秒、視線の先によぎった一瞬の記憶は絶えず揺れ動く見慣れぬ残像から出発し、知り得ない親密感に染み込み、静かに沈んだ記憶は遥か遠くに広がっていきます。

00:00:00:01

スパイシーフローラル

ホコリをかぶった本が山のように積まれている中、紙の摩擦が生み出す時間の音は、私を煙たい静けさの中に引き込みます。眼差しに宿った文章が紡いでいく物語の重さは、無心だった感覚を蘇らせ燃え上がるような没頭の瞬間にのめり込ませます。

19:00:13:25

オリエンタルウッディ

私は変わらない価値に敬意を払います。古い家具を指先で撫でながら蘇る記憶、詩選集の一ページから始まる真夜中の散歩、無数の歩みが過ぎ去ったどこかの地下鉄の名画。これらは私を成す古い沈黙になります。

17:30:37:25

オーシャニックフルーティー

夏の日の衝動に駆られ旅立った自由への逃避を長い間覚えています。夕暮れ時、オレンジ色に染まった波を眺めた思い出は、煌めきながらもほろ苦く、口の中に含んだまだ熟れていない果肉は、若い日の未熟な熱気を包み込んで留まっています。